外国語GEEK Kitsuné の多言語学習BLOG

完全独学でIELTS 8.5 / TOEFL iBT 116 / TOEIC 965 達成。他の外国語も学習中。

[語学学習の基本]基礎・発音 I アメリカ英語編

今回より、実際の学習に入っていきます。まずは発音 I・アメリカ英語編。

アメリカ英語は「これぞ英語!」というほど、日本で浸透おり、学校教育でもアメリカ英語が主流となっています。ですので、発音編ではアメリカ英語をベースとして学習の基本をお話ししたいと思います。

共通する部分も多いですので、次項でお話しするイギリス英語を習得されたい方も必ず目を通すようにしてください。

また、今やTOEICなど、あらゆる語学試験でも様々なアクセントが使用されていますので、これを機会に二大アクセントであるアメリカ英語とイギリス英語は、両方一通り勉強することをオススメします。


[語学学習の基本]
・入門
 1. 外国語学習の心構
 2. 外国語学習の方法
・基礎
 1. 発音 I アメリカ英語編
 2. 発音 II イギリス英語編
 3. 語彙編
 4.
文法編
・展開
 1. 音読パッケージ編
 2. 瞬間英作文編
 3. 精読・多読編


I. 発音記号を覚えよう

発音学習の基礎となるのは「発音記号」です。

発音記号はご存知ですか?辞書を引くと必ず英単語の隣に書かれている文字列のことです。例えばこちら。

knife | naɪf |

意味ご存知の方も多いと思いますが、ナイフの英単語です。発音記号は斜体字の部分に相当します。

フランス語やドイツ語などは基本的に発音と綴りのルールが固定化されていますので、ルールさえ押さえておけば発音記号がなくてもほとんどの単語の発音ができてしまいますが、困ったことに英語ではそうはいきません。

例えば、この単語をそのままローマ字読みした場合には「クニフェ」となり、全く異なる音声になってしまいます。英語の特徴の一つとして、綴りと音声が一致しないことが多く、またアクセント(その単語で一番強く発音する部分)もその都度覚えなくてはなりません。

発音記号に限って言えば、アメリカとイギリスで違いはありません。それぞれに特徴的な母音や子音というのは有馬セスが、基本的にこの発音記号一つで全て表すことができます。

今後、初めて知る単語でも、発音記号さえ分かっていれば発音も辞書を引いた段階でわかります。基本にして重要な記号というわけです。

基本的にアルファベットが元になっているので発音記号自体は難しくありません。種類も多くないので30分でもすぐに把握できる量です。初歩の段階でまとめて覚えてしまいましょう。

ただし、実際にどのような音なのかを聞いて、音のイメージと抱き合わせで覚えるようにしてください。

耳の良い方は、単語集などに付属しているCDなどの音声データを利用して自然と覚えてしまうのも一つです。しかし、のちに英語の勉強を続けていく際には、辞書を引いた段階で発音記号のみで読み方をある程度推定できる方が効率的です。

忙しい方は、こちらの無料アプリで隙間時間でちょこちょこ覚えていくのもアリだと思います。

英語発音速成攻略

英語発音速成攻略

  • Otek International Inc.
  • 教育
  • 無料


発音記号一つ一つを学べるだけでなく、わからなくなった時の参照としても使えます。発音クイズや解説もわかりやすいので、とりあえずダウンロードしておくのもいいと思います。


また、英語が多少わかりイギリス英語に集中して勉強されたい方は、イギリスの公式機関であるブリティッシュカウンシルのアプリがおすすめです。こちらも無料。

LearnEnglish Sounds Right

LearnEnglish Sounds Right

 
WEBサイトでも音声付きでまとめられたものがあります。こちらのページなど、いかがでしょうか?クイズ機能はありませんが、スマートフォンをお持ちでない方、もしくはあまりアプリを増やしたくない方には最適です。



II. イントネーション学習も忘れずに

発音の勉強をする際に、見落としがちなのがイントネーションの学習です。いくら単語単位での発音が良くても、文章のイントネーション(抑揚)全体で不自然な響きであれば、聞き手も理解しにくいものです。

日本語で「どうして?」と言う際も抑揚や上げ調子下げ調子、で随分と印象が変わります。英語でも同じです。特に英語力がある程度ついてきて実際に会話をする際には、一つのコミュニケーションスキルとして非常に重要になってきます。

前述の通り、日本の英語教育はアメリカ英語がベースとなっているので、取り立てて発音学習に関してアメリカ英語に特化した教材は少ないのですが、アメリカ英語の自然な抑揚を身につけたい方は、以下の本をオススメします。

アメリカ口語教本・入門用(最新改訂版)

アメリカ口語教本・入門用(最新改訂版)

 

 

こちらのシリーズ、今回紹介するのは入門用ですが、初級・中級・上級と、初学者から英検一級程度まで網羅できる構成となっており、アメリカ英語に特化されたい方にはとてもオススメです。

入門編では特に基本的な日常会話からスタートしているので、スピーキングの練習にもなりますし、後ほど紹介する音読パッケージの教材にもうってつけです。

もちろん肝心のイントネーションのセクションもある程度ページが割かれており、必要最低限抑えることができます。

それから、この教材の一つの難点は、音声データの速度が比較的遅めだということです。練習される際は、後述のNHKの語学プレイヤーアプリなどを利用して、少し早めの速度を基準に進めた方がいいと思います。



III. 効果的な音声学習をするために


単に発音記号一つ一つの音声を確認するのであれば、発音記号を解説しているWebサイトや参考書付属のCDをそのまま聞くだけでも良いかと思います。

しかし、イントネーションや、今後展開編でご紹介するリピーティング・シャドーイング・ディクテーションといった練習となると、そうもいきません。

音声教材のスピート自体が早すぎて挫折しそうになることもあるでしょう。また自分の発音がちゃんとできているか、録音して確認することも必要です。

そこで僕は、基本的にスマートフォンを利用した語学学習を推奨しています。音声データを持ち運びできるし、録音機能もデフォルトでついています。単語集やTOEIC対策のアプリも豊富で、ポッドキャストYouTubeなど生の英語へのアクセスも簡単!

おすすめアプリに関しては後ほどまとめてご紹介しますが、まずこれだけは先に入れておきましょう。

語学プレーヤー〈NHK出版〉

語学プレーヤー〈NHK出版〉

  • NHK Publishing,Inc.
  • 教育
  • 無料


数多くの語学番組を持つNHKによる無料の音声プレイヤー。アプリ内部での課金もありますが、NHK公式の教材ダウンロードに対してなのでプレイヤー自体の機能は問題なく全て利用可能です。NHK公式の音声データのみではなく、一般CD教材の音声データも使用できるようになっています。

具体的に何が便利なのでしょうか?それはズバリ、再生速度を0.5〜3倍にまで変更できる点、そして秒単位での巻き戻し・早送り機能がある点です。

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NHK語学プレイヤーアプリの実際の画面


初級者向けの音声データは吹き込みの速度もわかりやすく遅めに設定されていることがあります。実際のネイティブスピーカーの速度と比べるとかなり遅いと言っていいでしょう。

その一方、中級者以上のものとなるとほぼネイティブスピーカーの速度と同じものが一般的です。今までのゆっくりした速度に慣れていた方はびっくりされるかと思います。

そこで使用していただきたいのが再生速度の変更。自分のレベルに合った速度に変更できますので、どうしても聞き取れない部分は速度を下げ、自信のある部分は速度を上げて耳を徹底的に慣らしましょう。

また、ネイティブスピードの教材は、速度を下げて一つ一つの単語を理解するのもいいのですが、ぜひ一度わからなくても速度を上げて聞いてみてください。そのあと元の速度で聞き返してみると、同じスピードなのに最初よりもゆっくり聞こえるはずです。

また、便利な秒単位での巻き戻し機能もあり、聞き取れなかった部分を集中的になんども聞きなおすこともできます。NHK語学プレイヤーはみなさんの語学学習の力強い相棒になること間違いなし!

また、独習者にとって最大の難点と言えるのが、特に「発話する」という点において、客観的に自分の実力のわかる実践の場がないということです。

そんな時は是非、SiriやOK Googleを利用してみてください。現代文明万歳!

SiriやOK Googleには、ご存知の方も多い通り音声認識機能があります。しかも優れたことに、英語一つでもイギリス・アメリカ・オーストラリアといくつものアクセントに対応し、最近は精度もとても高くなっています。

音声認識を英語に設定し、「Good morning」や「What are you doing?」など、自分の知っている文章や、新しく学習した単語がちゃんと認識されるかどうか試してみてください。

認識がうまくいかない単語というのは、あなたの弱点が反映されています。一通り発音学習を終えたら、今度は徹底的に弱点克服のため、その発音に特化しましょう。AIと言えども(だからこそ?)、立派に公正なジャッジメントを送ってくれます。

少し慣れてきたら、そのままSiriと会話してみるのもいいかもしれないですね。英会話してみたいけどまだ自信がない... という方にはうってつけの練習相手になってくれます。


IV. まとめ

以上、英語の発音を学習する上でのポイントをまとめました。

① 発音記号をマスターしよう
② イントネーションもしっかり習得しよう
スマートフォンを有効活用しよう

さて、次回は発音・イギリス英語編です。みなさんはイギリス英語に対してどのようなイメージをお持ちですか?お楽しみに!

Kitsuné