外国語GEEK Kitsuné の多言語学習BLOG

完全独学でIELTS 8.5 / TOEFL iBT 116 / TOEIC 965 達成。他の外国語も学習中。

[語学学習の基本]入門・外国語学習の方法

[語学学習の基本]第二回、「外国語学習の方法」です。

語学学習って何から始めればいいの?どうやって勉強していけばいいの?

全くの初学者から、過去に挫折したもののもう一度挑戦したいという方まで、様々だと思いますが基本は一緒。いかに土台固め - 基礎をマスターしておくか、ということです。

今回はその基礎となる発音・語彙・文法をどのように進めるか、どのようなスケジュール設定がいいのか、また上達するための意識の持ち方を説明させていただきます。

[語学学習の基本]
・入門

 1. 外国語学習の心構
 2. 外国語学習の方法
・基礎
 1. 発音 I アメリカ編
 2. 発音 II イギリス英語編
 3. 語彙編
 4.
文法編
・展開
 1. 音読パッケージ編
 2. 瞬間英作文編
 3. 精読・多読編


I. 基礎の発音・語彙・文法は短期集中!

さて、語学学習のベースとなるのが発音・語彙・文法の三本柱です。

ここで外国語の習得を料理に例えてみようと思います。発音は火や調理器具の使い方、語彙は食材、文法はレシピと言えるでしょう。

包丁や火の使い方はある程度の基本さえ押さえておけば、プロ並みのさばきとはいかなくても、日頃の自炊には問題なく使えるようにはなるはずです。

しかし、技を磨き、均一な厚さに切りそろえ火の通しも計算することで見た目も良く口当たりのいい仕上がりになるでしょう。

発音も一緒で、最低限伝わるレベルまで到達すれば、単に意思疎通を取るという点では何の問題もありません。ただ、磨き上げることで耳障りもよく、単にカッコいいと自分の自信にも繋がります。

具材にあたる語彙も、増えれば増えるほど表現(料理)のレパートリーが増えていきます。レシピ(文法)も基本をしっかりと押さえていくことで炒め物から蒸す・揚げるなど調理方法の幅が広がり、バラエティ豊かな料理が食卓に並ぶことができるのです。

この土台固め、短期集中でマスターするのが一番です。毎日繰り返し勉強し続けることで基本事項が確実に定着していきます。難しい文法書や膨大な単語量を一気に仕上げる必要はありません。

後ほど文法編や語彙編でご紹介する初級者向けの教材を一通り全て一気にやりきってしまいましょう。それ以後の中級文法や発展的な語彙学習は、基本学習を終えた時点で、引き続き継続していくことになりますが、そちらはまた別の機会にご紹介します。

基本学習の全行程から俯瞰してみると、この部分は準備運動やストレッチにすぎませんが、どんなアスリートでも決して省くことのない極めて重要な部分です。

ただし、一年もストレッチの研究にかけていては肝心の実践の練習にいつまでたってもとりかかることができません。必要最低限をマスターし、残りは必要に応じて補っていく、という意識を持ちましょう。

一冊につき1ヶ月、最低でも二周は勉強して、テキストの内容を完全に理解し覚えてしまってください。

決して難しい内容ではありません。中学校〜高校1年程度で学ぶ内容を覚えるだけです。復習がてら、忘れかけていた「勉強をする習慣」を取り戻すくらいの軽い気持ちで着手していただいて構いません。


II. 徹底したスケジュール管理を!

どんな学習にも言えることなのですが、勉強法そのものと合わせて非常に重要なのが、どのようなスケジュールで進めていくか、スケジュールそのものをどう管理していくか、ということです。

まずは大前提として、必ず毎日英語に触れる、ということです

作ったことのない料理を、最初からレシピなしで作るのは至難のわざです。しかし、毎日同じものを作り続ければ、すぐに具材や調味料の量、調理方法は体が覚えていちいちレシピを見なくても作れるようになります。

また、体が覚えてしまえば他の味もなんとなく想像がつくようになり、自分なりのアレンジを加えてオリジナルのレシピを作り上げられるようになります。全く同じことが語学学習に当てはまり、基本フレーズを完全に使いこなせるようになった上で初めて、更に自由なアドリブを繰り出せることができるのです。

勉強法に関しては、実はどのようなものであっても、効率的かどうかはさておき、最終的にきちんとやり込めばある程度の語学力はつきます。

ところが、スケジュール設定に関してはもっと根幹に関わっていて、結局毎日できない人は途中で挫折するか、中途半端なままの語学力に収まってしまうことがほとんどです。

発音・語彙・文法を学ぶ際に一ヶ月で、と期間を設定したのも、効率的なサイクルであるのはもちろんですが、今後の学習スケジュールを習慣化し確立していく中でも最適な期間であると考えるからです。

① スケジュール設定について

それでは具体的にどのようなスケジュールが理想でしょうか?

人それぞれライフスタイルも異なり、最終的にはみなさんの生活の中でベストなものを自分で作り上げていく必要がありますが、ある程度の目安は存在します。

まずは、基礎中の基礎である発音・語彙・文法の学習の際の1ヶ月で、スケジュール調整も含めて考えてみましょう。

基本1ヶ月を目安に、週単位で計画を立てていくことがベストかと思います。ほとんどの初学者向け参考書は1ヶ月でちょうど1周(ある程度知識のある方や、より集中して勉強可能な方は2周)できる量になっています。

自分で進捗状況を確認するにも適したボリューム感だと思います。

まずは取り組むと決めたテキストを4週間に分割していきましょう。そして重要なのが、7日間のうち、1〜2日は必ず復習に特化する日を作り、一週間分の項目を振り返ってください。

勉強で大切なのは復習と反復です。忘れてしまっていた単語、間違えてしまっていた練習問題などは、自分の弱点が反映されている部分です。苦手な部分をしっかりと認識して、克服していく意識を持ってください。そしてそのためには反復するしかないと割り切ってください。

復習に関しては、その都度行わず、テキストを2周、3周する際に見直せばいい、という考えやその方が向いている方もいると思います。その場合にはそのように進めてもらっても構いません。

ただし、今まで勉強する習慣のなかった方や英語に苦手意識のある方は一週間ごとに復習の日を入れる方がオススメです。

急がば回れ。急がず焦らず、ゆっくりと確実に基本事項を抑えていきましょう。

② スケジュール管理について

最初に設定したスケジュールというのは、あくまでも目安です。今まで習慣のなかったものを継続していくのはなかなか大変なものです。一日の目標学習時間や達成目標などは、自分の他のスケジュールと合わせて臨機応変に変更していきましょう

ただし、必ず最終的な終わらせる期日もリスケジュールを行い、常に一つのプロジェクトを必ず終わらせる、という意識だけは持つようにしてください

そして、自分に合った学習スケジュールを確立させていくことが何よりも大事であるということを忘れないでください。

欲を言えば、最初の一ヶ月は基礎体力に集中していただき、一日一時間程度は勉強に時間を割いていただきたいのですが、どうしても厳しいという方は30分でも10分でもいいです。毎日無理せずコツコツと継続させていくことをベースにしてください

時には休息も必要です。気分転換に場所を変えたり、今日は勉強ではないけど海外ドラマを見てみよう、というのも大いにアリです。また、一日くらいだったら英語から離れて思いっきりのびのびと過ごすのも大事だと思います。

ストレスとうまく付き合いながら、楽しく勉強を続けていくのが何よりのコツです。

また、スキマ時間を有効活用するのもスケジュール管理に関して重要なポイントのひとつです。

通勤・通学中やお昼休みなど、時間を見つけて音声教材やラジオを聞いて見たり、語学学習アプリに触れてみたり、本を読んだりなどしてください。ブログでもオススメの教材は適宜紹介していきます。

本当にちょっとした筋トレ感覚です。毎日コツコツと積み重ねたものこそが語学力となって発揮されるのです。


III. 語学検定にチャレンジしてみよう!

何度もお話していることではありますが、基本的に独学というのは孤独な戦いです。ある程度語学力が身についたかも、と思うことがある一方で、客観的なモノサシというのはなかな自分一人では測ることができません。

そこで、語学検定を受験して、自分が実際にどのレベルにまで達したか、という指標を定期的に手に入れましょう。

英語に関しては、TOEICが一番おすすめです。結果が合格不合格ではなくスコアとして現れ、またテスト自体も英語学習者が抑えておくべき「基本」が網羅されているからです

同じスコア形式のテストにTOEFLやIELTSなどもありますが、こちらはスピーキングやライティングも入っています。

また内容も大学での勉強や現地で働くことを念頭においたより実践力が試される内容であり、単に基礎体力が身についているか、という指標としてはあまり効果がありません。

注意したいのが、TOEICのスコア自体を目標にするのは良くありませんし、満点を目指す必要もありません。あくまで、自分がどのレベルにいるか、ということを示す数値でしかないからです。

語学学習の基本編をみっちり勉強すれば、特に対策を講じなくても、800点以上は取れる内容ですし、900点以上となると語学そのものの実力ではなく試験のテクニック的な要素も入ってきます。

基本学習の中頃、もしくは一通り終わった時に自分の頑張りが可視化されるということを目的に、受験してみて下さい。

TOEFLやIELTSなどのより目的が特化したものはそれぞれに対策を行うべきですし、必ずしも英語学習をしている人が全員受けなければならないものでもありません。

資格マニアや語学試験そのものがモチベーションに繋がる方は、基本学習が終わってから英会話や英作文などの実践を重ねた上で、英検などの他の語学検定にも挑戦するのは非常に有意義なことです。是非挑戦してみて下さい。


IV. まとめ

以上、学習方法についてお話しさせていただきました。今回で入門編はおしまい。次回、基礎編より、いよいよ発音・単語・文法という三大基礎工事に着手していきます。

① 発音・語彙・文法は短期集中でマスター!
② 自分に合ったスケジュール設定を見つけよう!
③ 毎日英語触れるようスケジュールを管理しよう!
④ 語学検定試験を受けて自分の実力を数値化しよう!

Kitsuné